売上が伸びているのにお金が足りない原因とは・・・
会社の資金繰りについて聞かれた場合、
当面の資金繰りなら
社長さまの頭に入っているという方も
多いのではないでしょうか。
しかし、安定した経営を行い、
会社の規模を大きくするためには
長期的な視点で、会社の収支を予測した経営を行う必要があります。
売上が伸びると、会社の資金繰りは一時的に苦しくなる?
ある日J社の経理担当Mさまより
ご連絡をいただきました。
Q:このところ順調に売上が
伸びて儲かっているはずなのに
なぜか資金繰りが苦しいのです。
どうしたら良いでしょうか?
A:社長、売掛金や在庫の状況は点検されていますか?
売上が伸びて、
利益がでていれば十分なお金があり、
本来なら資金繰りを気にする必要がありません。
それなのに、
なぜ資金繰りが苦しいのでしょうか。
多くの会社では、
毎月の業績を見るときに
一番重視するものが売上、
二番目が利益です。
売上を増やしてもっと利益をだそうとすると、
先に在庫を確保する必要があるので、必ず在庫が増えます。
利益が増えるのですから、
営業の戦略としては正しいですのですが、
この事業拡大に伴って必要となる運転資金を
増加運転資金といい、
この増加運転資金をコントロールすることが、
黒字経営で、かつ資金繰りが良い会社になるために一つのポイントとなります。
売上を伸ばすと同じ位、資金管理は重要
しかし、お金のことを考えないで
売上を拡大しようと思うと
先に商品を仕入れて、お金を支払い
代金を後から回収するまでの間に
給料や家賃などの経費の支払い、借入金の返済などで
在庫を仕入れるためのお金がなくなってしまいます。
このように表面上、利益が伸びていても
会社にお金がないという事態がしばしば発生します。
どれだけ売上が上がり儲かっていても、
手元に支払うだけの現金がなければ倒産をしてしまいます。
このようなときには、売上を伸ばすことと同じく
現金の過不足を管理することも重要であるということを
再度しっかりと認識し直す必要があります。
(関連記事:黒字倒産とは何か、どうやって防ぐのか?)
増加運転資金などの問題を解決する資金繰り表
早速経理担当のMさまと一緒に
資金繰り表の作成をしました。
「資金繰り表を作成して、いつのタイミングで、
いくら資金が不足するのか一緒に確認してみましょう。」
初めは、誤差がでてしまうことも多かった資金繰り表の作成も
次第にわずかな誤差で作成することができるようになり、
会社のお金の動きがおえられるようになりました。
あわせて、在庫改善や、
売掛金改善、売上商品別改善、借入金改善などの
経営改善を毎月根気よく続けました。
資金繰りというと
資金調達(お金を借りてくる)イメージが強いですが
実務上は、経営改善が一番重要です。
(関連記事:中小企業と資金繰り対策(資金繰り表の作成) )
なぜならば、
経営改善を行い問題の根本を改善しない限り
資金不足は繰り返されるためです。
売上が急激に伸びている社長さま
今日からでも資金繰りを始められてはいかがでしょうか。
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最終更新日:平成26年12月7日