相続時精算課税制度と相続税対策
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相続税や相続対策についてのお役立ち情報
第1回 相続時精算課税制度と相続税対策
第2回 相続した土地・不動産の相続税評価
第3回 相続税における葬式費用
第5回 相続税がかからない財産
第6回~10回はこちら 相続税バックナンバー6-10
第11回~15回はこちら 相続税バックナンバー11-15
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相続税対策の一環として、相続時精算課税制度も選択肢としあがってきますので、今回は相続時精算課税制度についてまとめてみました。
相続時精算課税制度とは

相続時精算課税の制度とは、原則として60歳以上の父母又は祖父母から、
20歳以上の推定相続人である子又は孫に対し、
財産を贈与した場合において選択できる贈与税の制度です。
この制度を選択する場合には、
贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日の間に
一定の書類を添付した贈与税の申告書を提出する必要があります。
なお、この制度を選択すると、その選択に係る贈与者から贈与を受ける財産については、
その選択をした年分以降全てこの制度が適用され、暦年課税(※補足)へ変更することはできません。
また、この制度の贈与者である父母又は祖父母が亡くなった時の相続税の計算上、
相続財産の価額にこの制度を適用した贈与財産の価額(贈与時の時価)を加算して相続税額を計算します。
このように、相続時精算課税の制度は、贈与税・相続税を通じた課税が行われる制度です。
【補足※暦年課税について】
贈与税は、一人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から
基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。
したがって、1年間にもらった財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません。
(この場合、贈与税の申告は不要です。)
相続時精算課税の適用について
相続時精算課税の適用対象者
贈与者は贈与をした年の1月1日において60歳以上の父母又は祖父母、受贈者は贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の者で、贈与者の推定相続人である子又は孫とされています。
相続時精算課税の適用対象財産等
贈与財産の種類、金額、贈与回数に制限はありません。
相続時精算課税における税額計算
①贈与税額の計算
相続時精算課税の適用を受ける贈与財産については、その選択をした年以後、
相続時精算課税に係る贈与者以外の者からの贈与財産と区分して、
1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額を基に贈与税額を計算します。
その贈与税の額は、贈与財産の価額の合計額から、
複数年にわたり利用できる特別控除額(限度額:2,500万円。ただし、前年以前において、既にこの特別控除額を控除している場合は、残額が限度額となります。)を控除した後の金額に、一律20%の税率を乗じて算出します。
なお、相続時精算課税を選択した受贈者が、
相続時精算課税に係る贈与者以外の者から贈与を受けた財産については、
その贈与財産の価額の合計額から暦年課税の基礎控除額110万円を控除し、
贈与税の税率を適用し贈与税額を計算します。
(注)
相続時精算課税に係る贈与税額を計算する際には、暦年課税の基礎控除額110万円を控除することはできませんので、贈与を受けた財産が110万円以下であっても贈与税の申告をする必要があります。
②相続税額の計算
相続時精算課税を選択した者に係る相続税額は、
相続時精算課税に係る贈与者が亡くなった時に、
それまでに贈与を受けた相続時精算課税の適用を受ける贈与財産の価額と相続や遺贈により取得した財産の価額とを合計した金額を基に計算した相続税額から、既に納めた相続時精算課税に係る贈与税相当額を控除して算出します。
その際、相続税額から控除しきれない相続時精算課税に係る贈与税相当額については、
相続税の申告をすることにより還付を受けることができます。
なお、相続財産と合算する贈与財産の価額は、贈与時の価額とされています。
制度の適用手続
相続時精算課税を選択しようとする受贈者(子又は孫)は、
その選択に係る最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間(贈与税の申告書の提出期間)に納税地の所轄税務署長に対して「相続時精算課税選択届出書」を受贈者の戸籍の謄本などの一定の書類とともに贈与税の申告書に添付して提出することとされています。
相続時精算課税は、受贈者(子又は孫)が贈与者(父母又は祖父母)ごとに選択できますが、
いったん選択すると選択した年以後贈与者が亡くなる時まで継続して適用され、暦年課税に変更することはできません。
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執筆者 税理士 水野智史
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