法人化・法人成りの赤字・欠損金の繰越期間延長で節税対策
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匠税理士事務所の法人化担当の税理士水野です。
2024年11月の内容で個人事業主から会社にする
法人化した場合の赤字・欠損金の繰越期間延長で
どのように【 節税対策 】になるかまとめました。
個人事業で赤字・損失(純損失)が出た場合、
その純損失は、翌年以後【 3年 】繰り越せます。
これを、【 純損失の繰越控除 】といいます。
一方、法人が、損失(欠損金)を計上した場合、
翌年以後、【 10年 】繰り越すことができます。
これを、【 欠損金の繰越控除 】といいます。
個人と法人は、【 赤字の繰越期間 】が異なります。
欠損金(赤字)の繰越控除を活用した節税対策
繰越欠損金とは、税務上の赤字(欠損金)が出た場合、
翌期以降の所得計算で、損金算入できる制度です。
法人は継続事業を前提としているため、
利益が生じた年度だけで、課税する原則を貫くと、
税負担が過重になるため設けられた制度です。
多額赤字となった場合、同等の黒字で相殺しないと
個人事業は繰り越し期間が3年と短い期間のため、
過去損失全てを控除できない可能性もあります。一方、法人は繰り越し期間が10年間と長いため
損失を控除しきれない事は、実務上少ないです。
このように長期的な事業展開が予測できる事業で、
当面赤字が続くが、しばらくすると黒字転換する事が見込まれる場合には、
法人化を行い、赤字を会社にて計上するのもの税務・経営戦略の一つかもしれません。
また、保険や不動産など多額の含み益を有する場合、
赤字・欠損を積み上げ、この解約や売却の際の利益と
相殺計算できる状態にしておくことで、
【 大幅な節税対策 】も可能になります。
赤字・欠損金の繰越控除、税務上何が必要?
欠損金の繰越控除をするためには、
『青色申告の承認申請書』を所定期間まで提出し
青色申告の承認を受ける必要があります。
欠損金額が生じた事業年度において、青色申告書である確定申告書を提出していれば、
その後の事業年度について提出した確定申告書が、白色申告書でも繰越控除の規程が適用されます。
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執筆者・文責:税理士 水野智史
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