現場工事別に損益管理する工事台帳の作り方と原価管理方法
匠税理士事務所HPへご訪問ありがとうございます。
建設業支援を担当する税理士の水野です。
【 現場工事別に損益管理する工事台帳の作り方 】 【 原価管理方法を簡単に説明してほしい。 】という経営相談のご要望を頂きましたので、
今回は実務で使える工事台帳の作り方と
運用ルールを分かりやすく解説します。
現場工事別の別損益管理と工事台帳とは
工事別に売上・材料費・外注費・労務費・経費を集計し
各現場の利益を把握する管理方法です。
工事台帳活用で案件単位で原価・利益を見える化し
赤字工事の早期発見につなげます。
【 赤字工事の主な原因とは 】【1】見積精度の甘さ
【2】追加工事の管理不足
【3】外注費増加
【4】工期遅延などが挙げられます。
着工前の予想利益と実際利益を比較し、
進行中に差異分析を行うことが重要です。
これらを可能にするツールとなるのか、
【 工事台帳 】というわけです。
工事台帳の作成目的と記載すべき必須項目
目的:この工事が最終的に幾ら儲かるか把握する【 カテゴリ 】 【 項目例 】
基本情報・・・工事番号・工事名・発注者・工期・責任者
売上情報・・・請負金額・変更契約金額・最終見込売上
原価・・・・・・・材料費・労務費・外注費・その他経費
進捗管理・・・工事進捗率(%)・原価進捗率(%)
利益管理・・・見積と実績原価・最終原価や粗利の見込
現場工事別に損益管理で正常・異常の見分け方
正常:
工事進捗50% → 予算原価50%を消化
異常:
工事進捗50% → 予算原価70%を消化
【 原価使いすぎで赤字化のリスク大 】進捗と原価のズレを定期的にチェックし、
ズレが出たら原因分析と対策を行います。
基本フォーマット(テンプレート例)
請負金額:10,000,000円
■ 原価
材料費:2,000,000円
労務費:1,500,000円
外注費:3,000,000円
経費 :500,000円
合計原価:7,000,000円
■ 粗利
3,000,000円(粗利率30%)
■ 進捗
工事進捗:50%
原価進捗:65% → 要注意(原価使いすぎ)
工事台帳の作り方(ステップ形式)
-
STEP① 見積データをそのまま入れる
見積金額と見積原価をまず登録します。
これが目標となり、以降の比較軸になります。 -
STEP② 日々の原価を記録
最低でも月次で請求書(外注費)、材料、人件費を記録。
記録を怠ると目標対実績の比較できません。 -
STEP③ 進捗率を入力
現場責任者からヒアリングし工事進捗率を入力。
最初は感覚でもOK。月次更新が重要です。 -
STEP④ 最終原価を予測
今後かかる費用(外注追加・工期延長など)を見積もり、
最終原価見込を算出。 -
STEP⑤ 見込み利益を出す
最終利益 = 売上 − 最終原価見込。
赤字予測なら発注主との交渉や原価削減などのアクションを即実行します。
工事台帳の運用ルールと赤字を防ぐ使い方
- 月1回必ず更新することが重要です。
- 放置=赤字確定という意識で臨みましょう!
- ズレに注目:原価進捗 > 工事進捗 →要対応
- 異常が出たら即行動 : 追加請求・外注見直し・人員調整・工期短縮など
工事台帳のよくある失敗例・NGパターン
- 【1】完成後にまとめて作る
- 【2】経理だけが作っている
- 【3】現場と連動していない
- 【4】原価がざっくりすぎる
これらは「ただの記録」で終わり、
現場工事別に利益管理の役割を果たしません。
赤字工事の原価率悪化など原因分析と対策は【↓】
工事台帳をExcelで作る場合のコツ
運用しやすさを優先して設計します。
実務で使える構成例:
| シート | 役割 | ポイント |
|---|---|---|
| 工事別シート | 請負金額・見積原価・実績原価・進捗率・見込粗利を管理 | 自動計算で粗利表示 |
| 管理シート | 工事番号・工事名・最終見込売上・見込粗利を一覧化 | 色分けで危険を可視化 |
| 原価シート | 日付・科目・金額・発注先明細 | 科目別集計で分析可能 |
色分け例:赤:危険 黄:注意 緑:正常
自動計算(SUM, IF, 条件付き書式)を活用し、
進捗と原価の差を色で見える化すると運用が続きやすくなります。
- 【1】赤字工事の早期発見と即時対応が可能
- 【2】利益率の高い・低い工種の明確化
- 【3】担当者別の現場管理力を評価できる
- 【4】月次で最終利益予測し、判断が迅速化
現場工事別に損益管理する工事台帳のまとめ
工事台帳の本質は「未来の利益を予測するツール」
特に重要なのは次の2点となります。
- 【1】原価進捗と工事進捗を並べた比較
- 【2】見込み粗利を月次で更新すること
これらを仕組み化する事ができれば、
建設業における赤字工事を大幅に減らし、
安定した利益体質の会社づくりにつながります。
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匠税理士事務所では、世界4大会計事務所出身で
経営セミナーで講師を務める税理士水野を中心に、
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